表現できる子どもに自分の持っている何かを、みんなに伝えたい。 子ども達がこういう気持ちを持つことが、大切だということは、皆さんも感じていることでしょう。少年犯罪が多発する、今の社会情勢では,なおさらそうといえるのではないでしょうか。 内面にこもりがちな子ほど、間違いを犯しやすいといえるでしょう。 幼い頃から、自分だけの世界にこもらず、その世界を表現しようとする態度を、我が子にはもってほしいと、願ってきました。 一人っ子として育ってきた息子には、機会あるごとに、親戚の子ども達と遊べる時間を作ってやりました。 私も、時には兄のように、子どもと接し遊びます。 今はムシキングに凝っていて、新しいカードをゲットしたり、情報を知ると私にもやってみろと勧めてくれます。いつも何かを発見したり見つけると、他人に教えたくて仕方がないみたいです。 私が小さい頃は、めったに自分から、知らない子どに話しかけなかったのですが、息子はいつも率先して話しかけ、あっという間に友達になっています。 なぜそうなったのかには、色々な要因がありますが、一ついえることは、子どもが表現する喜びを、もうすでに知っているからではないでしょうか。 3歳の時、吹奏楽のコンサートを見に行きました。演奏の合間に「指揮者コーナー」があり、観客席から希望者を募りました。後ろでそそのかし、手を揚げさせると、本当に指名されてしまいました。 私がどうしようかと慌てふためいているうちに、子どもはすたすたと、自分で歩いて、舞台まで上がっていきました。ハラハラドキドキしていた私を余所目に、息子は気分良く、指揮棒を振り回しながら楽しんでいました。演奏後、満場の拍手を、小さな体、一身で浴びていた息子の姿に、しびれるほど感動した記憶が、臨場感いっぱいによみがえってきます。 当の本人は、もっと気持ちよかったことでしょう。水泳の北島選手が金メダルを取ったとき、「超気持ちいいー」といった、その時の気分と同じような感じの体験をしたのではないでしょうか。 「表現できる子どもに」育てるためには、「表現する喜び」を知ってもらうのが一番。 親として出来ることは、子どもに表現できる場を与えてあげることだと私は思っています。 |